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米上院議員、NBAにルワンダとの提携見直しを要求 「スポーツウォッシングへの加担」を懸念
2026年10月27日
米上院議員のジェフ・マークリー氏とマーシャ・ブラックバーン氏が、NBAに対してルワンダ政府との商業的パートナーシップを再評価するよう求めた。両議員は、ルワンダ政府の人権問題やコンゴ民主共和国東部への関与を理由に、NBAがルワンダ政府の「スポーツウォッシング」に利用される可能性があると主張している。
2024年に続く2度目の問題提起
マークリー氏とブラックバーン氏は、2024年8月にもNBAコミッショナーのアダム・シルバー宛てに書簡を送り、ルワンダ政府との関係について説明を求めていた。
今回の書簡では、その後に米国、英国、EUなどがルワンダに対する制裁や政策変更を進めたにもかかわらず、NBAが関係を深めていると指摘している。
問題視されているのはコンゴ民主共和国東部への関与
両議員は、ルワンダ政府が隣国コンゴ民主共和国東部への軍事介入を拡大し、武装勢力M23を支援していると主張している。
米政府も近年、ルワンダ国防軍や関連企業への制裁、ルワンダ政府高官への渡航制限などを実施しており、両議員は「NBAが以前示した方針と現在の行動が一致しているのか」と問いかけている。
NBAは「米国の政策が変われば対応する」としていた
2024年の問題提起に対し、NBA副コミッショナーのマーク・テイタムは、米国政府の対ルワンダ政策や事業活動に関する方針が変われば、NBAの対応も変わると説明していた。
今回の書簡では、その後実際に米国政府の政策が変化しているにもかかわらず、NBAがルワンダとの協力を継続している点が問題視されている。
それでもNBAはルワンダとの関係を継続
議員側が特に問題視しているのが、2026年に入ってからのNBAとルワンダの関係だ。
ルワンダのポール・カガメ大統領はロサンゼルスで行われたNBAオールスターゲームを訪れ、シルバーと会談。さらにテイタム副コミッショナーは6月にルワンダを訪れ、NBAが支援するバスケットボール・アフリカ・リーグ(BAL)の投資家サミットに参加した。
テイタムはその際、キガリがBALのクラブを持つ可能性にも前向きな姿勢を示していた。
ルワンダ国防省所有クラブはBALから外れる
一方で、NBAとBALも米国政府の制裁の影響をすでに受けている。
ルワンダ国防省が所有するAPRバスケットボールクラブは、米国がルワンダ国防軍に制裁を科したことを受け、2026年のBALシーズンから撤退した。
つまりNBA側も、ルワンダに対する米国政府の政策変更を認識し、一部では実際に対応していることになる。
上院議員がNBAに6項目の回答を要求
マークリー氏とブラックバーン氏は、NBAに対して11月2日までに書面で回答するよう求めている。
主な質問は、NBAが外国政府から資金を受け取る際の「越えてはならない一線」は何か、ルワンダ政府との提携を人権重視の姿勢とどう両立させるのか、BALでのAPRの今後をどう考えているのか、そして米政府のどのような政策変更があれば提携を見直すのか、というものだ。
NBAとルワンダの関係は2018年から
NBAとルワンダ政府の関係は少なくとも2018年までさかのぼる。
その後、キガリに大規模アリーナが建設され、NBAとFIBAが共同で立ち上げたBALでもルワンダは重要な開催地となってきた。2021年時点でNBAアフリカ事業の評価額は約10億ドルと報じられており、アフリカ市場はNBAの国際戦略の重要な柱の一つとなっている。
問われているのはNBAの国際展開と価値観の両立
今回の問題は、単に一つのスポンサー契約を続けるかどうかという話ではない。
NBAは欧州やアフリカを含め、海外事業を急速に拡大している。一方で、リーグは長年、人権や社会正義を重視する姿勢も打ち出してきた。
そのため米上院議員は、「国際事業の拡大」と「リーグが掲げる価値観」をどこで両立させるのかをNBAに問うている。
NBAが11月2日までにどのような回答を示すかが、今後のルワンダとの関係だけでなく、リーグ全体の海外展開にも影響する可能性がある。
構成●NBA Front Office Japan編集部
情報源
- U.S. senators call on NBA to reevaluate Rwanda partnership ・ Mark Fainaru-Wada