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NBA Europe、2027年10月開幕へ前進 欧州バスケ史上最大規模の投資を表明

2026年10月26日

NBAがFIBAと進める新たな欧州リーグ「NBA Europe」構想が、2027年10月の開幕に向けて本格的な実行段階へ進んでいる。NBA副コミッショナーのマーク・テイタムは、アカデミー、育成、リーグ運営、マーケティング、アリーナ整備まで含め、欧州バスケットボール史上最大規模の投資を行う方針を示した。 「欧州バスケットボールの潜在力を最大限に引き出す」 テイタムはNBA Europeについて、単なる新リーグ創設ではなく、欧州バスケットボール全体の構造を作り直すプロジェクトだと説明した。投資対象にはクラブのアカデミー、草の根育成、リーグ運営、マーケティング、アリーナインフラが含まれ、NBAのグローバルなブランド力と商業ノウハウを活用する方針となっている。 NBA側は、現在の欧州クラブバスケットボールにはまだ大きな成長余地があるとみており、クラブ、選手、ファンすべてにとってより強固な経済基盤を作ることを目標としている。 2027年10月開幕が現在の目標 NBAは現在も2027年10月のリーグ開幕を目標としている。テイタムによると、参加クラブとの契約交渉は最終段階に近づいており、合意がまとまり次第、チーム発表を始める見込みとなっている。 これまで検討されてきた基本構想は16チーム制で、12の常設枠と4つの年間予選枠を組み合わせるもの。NBA型の長期的なフランチャイズ安定性と、欧州スポーツに根付く成績による昇格・出場資格の考え方を両立させるモデルとなっている。 「永久加盟だけ」ではなく、成績で参加できる仕組み NBA Europeの大きな特徴は、固定フランチャイズだけで構成しない点にある。 FIBA加盟国の国内リーグでプレーするクラブには、FIBAバスケットボール・チャンピオンズリーグやシーズン終了後の予選大会を通じて、毎年NBA Europeへの出場権を得られるルートが用意される予定となっている。 NBA側はこの「実力主義」の仕組みを強く打ち出しており、欧州のどのクラブにもトップレベルへ進む道を残すことが、既存リーグとの差別化になると考えている。 最初の10年でクラブへ「数十億ドル規模」を分配 NBAは新リーグの経済モデルについても強気な見通しを示している。 テイタムは、常設クラブが早ければ3年目までに黒字化できる可能性があると説明。さらに最初の10年間で、クラブへの分配金が数十億ドル規模になるとの予測を示した。 NBAはその資金をクラブが再びアカデミー、施設、選手育成などへ投資することで、欧州バスケットボール全体に資金が循環する構造を作ろうとしている。 ユーロリーグはNBAとの統合案を拒否 一方、欧州最大級の既存クラブ大会であるユーロリーグとの交渉はまとまっていない。 NBAはユーロリーグと新リーグを一本化する正式提案を行ったが、10月6日にユーロリーグの株主クラブがこれを拒否した。NBAとFIBAはその後も統合の可能性を残しているものの、合意できなくてもNBA Europe計画を進める方針を明確にしている。 NBA「合意できなくても進める」 テイタムはユーロリーグとの関係について、引き続き合意を望んでいるとしながらも、「それとは関係なく進める準備はできている」と説明した。 現在のユーロリーグは独自に拡張計画を進めており、既存の長期ライセンスクラブを中心に最大24チーム規模まで拡大する構想も検討している。NBA Europeが予定通りスタートすれば、欧州の有力都市、クラブ、放映権、スポンサーを巡って両者が競合する可能性がある。 欧州クラブ側には「主導権を失う」との警戒も NBA Europeへの期待が高まる一方で、欧州側には懸念もある。 元ユーロリーグCEOのジョルディ・ベルタミューは、NBAとの提携によってクラブがリーグ運営や財務、戦略に対する主導権を失う可能性を指摘している。NBAが示す収益性や分配金の予測も保証されたものではなく、経済的メリットと引き換えにクラブの独立性を失うべきではないとの見方を示した。 NBAは「1シーズンの話ではない」 テイタムは今回の計画について、「これは単に1シーズンを作る話ではない」と強調している。 NBA Europeが目指しているのは、新たな大会を一つ追加することではなく、アカデミー、国内リーグ、アリーナ、マーケティング、クラブ経営まで含めて欧州バスケットボールの経済構造そのものを再設計することにある。 ユーロリーグとの統合が実現するのか、それとも両リーグが競合する形になるのかはまだ決まっていない。しかし、NBAはすでに2027年10月を具体的な開幕目標に設定し、クラブとの契約交渉と大規模投資の準備を進めている。 NBA Europeは、もはや構想段階ではなく、欧州バスケットボールの勢力図そのものを変える可能性を持つ事業へ移りつつある。

構成●NBA Front Office Japan編集部

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