NBAドラフト・ロッタリーとは?
NBAの定款・細則、NBA.com、NBA Communicationsの公式発表で確認できる内容をもとにした、当サイト独自の解説です。
Summary
まず結論
- ・ドラフト・ロッタリーは、プレーオフに進めなかったチームの1巡目の指名順の一部を、抽選で決める制度です。
- ・成績が低いチームほど当選の確率は高くなりますが、最も低いチームでも1位指名が保証されるわけではありません。
- ・2027〜2029年のドラフトでは、対象を16チームに広げた新しい制度「3-2-1 Lottery」が使われます。
ご注意:このページは一般的な制度の解説です。制度は将来変更される場合があるため、最新の公式発表を確認してください。
What it is
ドラフト・ロッタリーとは
- 指名順の一部を抽選で決める:NBAドラフトの1巡目は、プレーオフに進めなかったチームが先に指名します。その中の上位の順番を抽選で決めるのが、ドラフト・ロッタリーです。
- 成績が低いほど当選しやすい:抽選での当選確率は、レギュラーシーズンの成績が低いチームほど高く設定されています。
- 抽選しない範囲は成績順:抽選で決まらない順番は、レギュラーシーズンの成績の低い順に決まります。プレーオフに進んだチームは、そのあとに成績の低い順で指名します。
Current system
現行の仕組み(2019〜2026年のドラフト)
- 対象は14チーム:プレーオフに進めなかった14チームが抽選に参加します。
- 上位4つを抽選:抽選で決まるのは1〜4位の指名順です。5〜14位は、残ったチームが成績の低い順に入ります。
- 抽選の方法:1〜14の番号の付いた14個のボールから4個を引きます。組み合わせは1,001通りあり、そのうち1,000通りが14チームに割り当てられます。
- 導入の時期:この仕組みは2017年9月に承認され、2019年のドラフトから使われています。
1位指名の確率(成績の低い順)
出典:NBAの定款・細則(2018年10月版)第7.02条。同じ成績のチームがある年は、確率が調整されます(下の「タイブレーク」を参照)。
No guarantee
成績が最も低くても1位指名が保証されない理由
- 最も高い確率でも14%:現行制度では、成績が最も低い3チームの1位指名の確率は、いずれも14.0%です。
- 上位4つすべてが抽選:1〜4位の順番はすべて抽選で決まるため、成績の低いチームより上のチームが先に当選することがあります。
- 最下位でも5位まで下がりうる:上位4つを他のチームが引き当てた場合、成績が最も低いチームでも5位になります。公式には「最も成績が低いチームでも5位より下にはならない」と説明されています。
Eligibility & ties
対象チーム・タイブレーク・プレーイン・トーナメントとの関係
- 対象チーム(現行制度):抽選に参加するのは、プレーオフに進めなかった14チームです。プレーイン・トーナメントで敗れてプレーオフに進めなかったチームも、この14チームに含まれます。
- タイブレーク:レギュラーシーズンの成績が同じチームの順番は、ランダムな抽選(ドローイング)で決まります。
- 同じ成績のチームの2巡目:同じ成績のチームの2巡目の順番は、1巡目の順番と逆になります。
- 同じ成績のロッタリー・チームの確率:2026年の公式の確率表では、同じ成績の2チームに、本来の2つの順位の確率を合わせた値が、ほぼ半分ずつ割り当てられています。
- 3-2-1 Lotteryでのプレーイン:2027年からの新制度では、プレーイン・トーナメントの順位や結果によって、ボールの数が変わります(次の項目を参照)。
※ 定款では、タイブレークの具体的な手続きはコミッショナーが決めるとされています。詳細は各年の公式発表を参照してください。
3-2-1 Lottery
2027〜2029年のドラフトの新制度「3-2-1 Lottery」
NBAは2026年5月28日、新しいロッタリー制度「3-2-1 Lottery」を承認しました。2027年、2028年、2029年のドラフトで使われ、上で説明した現行制度とは仕組みが大きく変わります。
- 対象を16チームに拡大:ロッタリーの対象が14チームから16チームに広がり、プレーイン・トーナメントのチームも加わります。
- 16位まですべて抽選:16チームに割り当てたボールを引いて、1巡目の1〜16位の順番を決めます。
- 確率を平らにする:各チームのボールは3個・2個・1個のいずれかで、成績が低いほど有利になる差を小さくしています。
ボールの配分
| チーム | チーム数 | ボール |
|---|---|---|
| プレーオフにもプレーイン・トーナメントにも進めなかったチーム(下の3チームを除く) | 7チーム | 3個 |
| そのうち成績が最も低い3チーム(ドラフト・レリゲーション) | 3チーム | 2個 |
| 各カンファレンスのプレーイン9位・10位シード | 4チーム | 2個 |
| 各カンファレンスのプレーイン7位対8位の試合の敗者 | 2チーム | 1個 |
- プレーオフにもプレーイン・トーナメントにも進めなかったチーム(下の3チームを除く)
- 7チーム・ボール3個
- そのうち成績が最も低い3チーム(ドラフト・レリゲーション)
- 3チーム・ボール2個
- 各カンファレンスのプレーイン9位・10位シード
- 4チーム・ボール2個
- 各カンファレンスのプレーイン7位対8位の試合の敗者
- 2チーム・ボール1個
- ドラフト・レリゲーション:成績が最も低い3チームは、勝つことへの動機を高めるためにボールが1個減ります。そのかわり、12位より下にはなりません。ほかのロッタリー・チームは、16位まで下がる可能性があります。
- 連続した上位指名の制限:同じチームの指名権が、2年続けて1位、または3年続けてトップ5になることはできません。この制限は、そのチーム自身の指名権に対してかかり、トレードで他のチームが持っている場合も同じです。
- プロテクトの制限:新たにトレードされる指名権に「トップ12〜15」のプロテクトを付けられなくなります。
- 2巡目の順番:ロッタリーの16チームは1巡目と逆の順番、それ以外のチームはレギュラーシーズンの成績の低い順で指名します。
- 処分の強化:リーグは、意図的に負けるような行為に対して、当選確率の引き下げや指名順の変更、罰金を科す権限を持ちます。
- 2030年以降:2030年のドラフト以降の指名順のルールは、オーナー会議(Board of Governors)の投票で決めるとされています。
※ 3-2-1 Lotteryの順位ごとの確率は、公式資料で例示(Illustrative)として示されているため、このページでは掲載していません。公表されていない詳細は推測で補っていません。
Glossary
関連用語
- ドラフト・ロッタリー(Draft Lottery)
- 1巡目の上位の指名順を、抽選で決める仕組み。成績が低いチームほど当選しやすくなっている。
- ロッタリー・チーム(Lottery Teams)
- ロッタリーの抽選に参加するチーム。現行制度ではプレーオフに進めなかった14チーム。
- プレーイン・トーナメント
- プレーオフの最後の出場枠を争う大会。3-2-1 Lotteryでは、ここでの順位や結果によってボールの数が変わる。
- タイブレーク
- 同じ成績のチームの順番を決める方法。NBAではランダムな抽選(ドローイング)で決める。
- ドラフト・レリゲーション(Draft Relegation)
- 3-2-1 Lotteryで、成績が最も低い3チームのボールを1個減らす仕組み。そのかわり12位より下にはならない。
- ドラフト指名権
- NBAドラフトで選手を指名する権利。1巡目・2巡目にあり、トレードの対象にもなる。
リンクのない用語の詳しいガイドは準備中です。
Official sources
公式一次資料
- National Basketball Association Constitution and By-Laws(PDF・英語) ↗
NBA ・ 2018年10月版
第7.02条:ロッタリーの対象チーム、1位指名の確率、抽選する指名数、同成績の扱い。NBA公式サイトで公開されている版です
- NBA Board of Governors approves changes to draft lottery system ↗
NBA.com ・ 2017年9月28日公開
現行制度の導入(2019年のドラフトから)と、最下位チームの最低順位
- 2026 NBA Draft Lottery: Odds, history and how it works ↗
NBA.com ・ 2026年6月1日更新
2026年のドラフトのロッタリーの仕組み(ボールの数と組み合わせ)
- Ties broken for order of selection in NBA Draft 2026 ↗
NBA Communications(pr.nba.com) ・ 2026年4月20日公開
同じ成績のチームの順番の決め方(タイブレーク)
- NBA Board of Governors approves new Draft Lottery system to address tanking ↗
NBA Communications(pr.nba.com) ・ 2026年5月28日公開
新しいロッタリー制度「3-2-1 Lottery」の承認と主な変更点
- 3-2-1 Lottery(PDF・英語) ↗
NBA ・ 2026年5月公開
3-2-1 Lotteryのボールの配分、2巡目の順番など
このページは上記の公式資料をもとにした当サイト独自の解説です。協定の条文を転載・翻訳したものではありません。